松本大洋「東京ヒゴロ」が、アメリカのマンガ賞・アイズナー賞で、最優秀アジア作品賞(Best U.S. Edition of International Material-Asia)を受賞した。
2008年に「鉄コン筋クリート」、2020年に「ルーヴルの猫」でアイズナー賞を受賞している松本。アメリカのサンディエゴで開催されたコミコン・インターナショナルでは7月25日にアイズナー賞の授賞式が開催された。松本は受賞にあたり「『東京ヒゴロ』で描いた漫画の世界を日本以外の読者の方々にも楽しんでいただけたこと、そしてこのようなすばらしい賞をいただけたことに、驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです」「連載を始めた当初は、中年編集者や漫画家が主人公の地味な作品を楽しんで読んでくれる人はいるのだろうか?との思いもあったのですが、連載中に読者の皆さんからのたくさんの反応をいただき、それが創作の大きな励みになったことがとても印象に残っています」とコメントしている。
「東京ヒゴロ」は大手出版社を早期退職した50歳過ぎのマンガ編集者・塩澤和夫が、理想のマンガ誌を作るため自分が信じるマンガ家たちを訪ねていく人間ドラマ。ビッグコミックオリジナル増刊号(小学館)で連載され、単行本は全3巻が刊行されている。
松本大洋コメント
「東京ヒゴロ」で描いた漫画の世界を日本以外の読者の方々にも楽しんでいただけたこと、そしてこのようなすばらしい賞をいただけたことに、驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。
「東京ヒゴロ」の創作には苦労もありましたがそれも含めて楽しくすばらしい経験でした。
連載を始めた当初は、中年編集者や漫画家が主人公の地味な作品を楽しんで読んでくれる人はいるのだろうか?との思いもあったのですが、連載中に読者の皆さんからのたくさんの反応をいただき、それが創作の大きな励みになったことがとても印象に残っています。
編集・出版・翻訳などいつも創作を支えてくださっているたくさんの方々、そして漫画を読んでくださっている読者の皆さんに、心より感謝します。
ありがとうございました。
(コミックナタリー)