アニメ映画「ChaO(チャオ)」の初日舞台挨拶が、本日8月15日に東京のユナイテッド・シネマ豊洲で開催され、ステファン役の鈴鹿央士、チャオ役の山田杏奈、ジュノー役の太田駿静(OCTPATH)、マイベイ役のシシド・カフカ、ロベルタ役の梅原裕一郎、監督の青木康浩が登壇した。
本日公開された「ChaO」は、人間と人魚が共存する未来が舞台のラブストーリー。船舶会社で働くステファンが、人魚王国のお姫さま・チャオから熱烈な求婚を受けたことから物語は始まる。一途すぎるアプローチに困惑するステファンだったが、チャオの真っ直ぐな思いを知り少しずつ惹かれていく。種族の違う2人の恋の行方が見どころだ。
「ChaO」には、ステファンとチャオの他にも個性豊かなキャラクターが数多く登場する。MCから推しキャラについて聞かれた鈴鹿は、太田が演じるジュノーを挙げて「コーヒーをすごい溢しているシーンありましたよね。まっすぐな感じとか、愛おしいなと思いながら見てました」とコメント。山田はマイベイを推しキャラに挙げ、「チャオが人間の世界で慣れない生活を送っている中で見守っていてくれる感じが素敵で」と話した。太田もマイベイを挙げており、「自分の周りにこういう人がいてほしいと思わせるキャラクターで、相談に乗ってくれそう」と語る。
そのマイベイを演じるシシドが推しているのは、カーチェイスシーンに登場する猫だという。「気づきました? 車のボンネットに猫が乗っているんですが、何も動じずにリラックスしている姿がすごく好きです」と理由を語ると、監督の青木は飼っていた猫がモデルだと言い、「コロコロしていて、愛嬌のある太った猫でした。可能な限り自分が手がける作品には登場させるようにしているんですよ」と明かした。梅原は山里亮太が演じるシー社長をチョイス。「この作品の中でもすごく人間臭いというか、自分の欲望のままに生きていると言ったらあれですけど、掌返しをするところも人間くさいですよね」と話し、「あとは本当に見た目。いろんな等身のキャラクターが出てきますが、シー社長みたいなキャラクターがなんの違和感もなく作品の中で成立していることがすごいですよね」と、キャラクターたちの絶妙なバランスに感心していた。
続いて一押しのシーンに話題が切り替わると、梅原がチャオとステファンがすれ違ってしまうシーンを選び、「ステファンのセリフが僕はすごく好きで、感情が底の方から湧き上がってくるようなお芝居をされていたのが印象的で。実写のものを観ているようなリアルさがありました」と賞賛する。これを受けて鈴鹿は小声で「恐縮です、ありがとうございます」と返しつつ、「あのシーンは感情を優先して演じていて……ステファンはチャオを傷付けたいわけじゃないけれど、ごちゃごちゃした感情の中から出ている言葉」と説明した。
そんな鈴鹿の一押しは、ステファンとチャオのデートシーン。「飛行船から流れてくる歌を歌っているのは自分なんです」と告白する。鈴鹿はこれまでの活動で歌うことは避けてきたそうだが、この歌のためにボイストレーニングを積み重ねて収録に臨んだという。そして40秒ほどの歌を収録するはずが、当日になってフル尺での歌唱をお願いされたといい、「『これが芸能界か……』と思いました」と話して観客の笑いを誘う場面も。続けて「サウンドトラックではフルバージョンが聴けるので、まあ気が向いたら聴いてみてください」と謙遜しながら告知した。
アニメ映画「ChaO」は手描きのアニメーションにこだわり、総作画枚数が10万枚を超える規模でSTUDIO4℃が制作。フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭2025の長編コンペティション部門では、最高賞に次ぐ審査員賞を受賞した。
(コミックナタリー)