マンガ多すぎ!業界最大級!!
漫画(まんが) ・電子書籍のコミックシーモアTOP > コミックニュース > 「ひゃくえむ。」映像表現に皆が自信、松坂桃李は津田健次郎とのアフレコに感激
「ひゃくえむ。」映像表現に皆が自信、松坂桃李は津田健次郎とのアフレコに感激

2025/8/27 21:21

魚豊原作による劇場アニメ「ひゃくえむ。」の完成披露試写会が、本日8月27日に東京・日経ホールで開催された。

「ひゃくえむ。」とは

9月19日に公開される「ひゃくえむ。」は、小学生時代に出会った、生まれながらに足の速さを持ったトガシと、彼から走り方を教わった小宮が、次第に100m走を通してライバルとも親友とも言える関係になっていく物語。完成披露試写会にはトガシ役の松坂桃李、小宮役の染谷将太、財津役の内山昂輝、海棠役の津田健次郎、岩井澤健治監督が登壇した。

完成した映像について

完成した映像に自信を見せるキャストと監督一同。松坂は原作について「マンガなのに登場人物の息遣いや走ったときの足音、風を切る空気感まで感じられた」とその衝撃を明かし、完成映像については「原作を読んだときの衝撃そのままを感じました。よくぞアニメーションでこんなにすごいことをしたなと」と改めて感動したと話す。また松坂は、スパイクにマイクを仕込むなど音へのこだわりについても言及。これに対し岩井澤監督は、「アニメ本来の作り方というより、実写に近い方法で音を収録しました」と制作裏を語った。

染谷は「マンガを読んだときも受けた、100メートル走のたった10秒という短さによる儚さが詰まっていると感じました。映像になったときにまた新たな重量感があって、それがすごく生々しくもあった。実際に陸上選手の方が走った映像も3DCG化されて使われていたりして、とても臨場感がある映像になっています」とアピール。特に“雨のシーン”が印象的だったと話し始めると、キャスト一同も共感するが、これ以上話を広げるとネタバレになると岩井澤監督に止められてしまう。

内山は「声優としてこれまでいろんなスポーツアニメに関わってきましたが、そのどれとも違う観たことのない映像表現でした」とコメント。「アニメのよさもあるし実写のよさもある」と感じたそうで、「とてつもない作品が誕生したなと感動しました」と静かに興奮を伝える。津田は「なかなか振り切った表現が随所にある。それがまた、ほかのスポーツもので感じられるカタルシスとは違うカタルシスを生んでいるので、皆さん今日おいでになってよかったんじゃないかなと思います」と、これから本編を見る観客に語りかけた。

出演オファーを受けたときの気持ち

普段は実写作品への出演がほとんどの松坂と染谷。松坂は「オファーをいただいたときに初めて原作を読んだんですが、面白すぎてなんで今まで読まなかったんだろう!と。こんなに面白い作品に参加させてもらっていいんですか?という思いで受けさせていただきました」と話す。染谷は「原作を読ませていただいて本当にくらっちゃって。これを岩井澤監督がアニメ化したらどんな世界が広がるんだろう?という楽しみもあり、どうやらトガシ役は桃李くんがやるっていう話も入ってきて、なんて幸せなんだと。もううれしくてプルプルしました」と続けた。

津田はTVアニメ「チ。 ―地球の運動について―」に続き、魚豊原作のアニメ作品に参加するのはこれが2作目。「『ひゃくえむ。』は『チ。』とまるで全然違う世界観ですが、魚豊先生ならではの哲学的な奥深い要素がある。展開とかも『お、そうなるか!』というびっくりがあったりして、そういう部分では共通するところがあるなと思います。でもやっぱり世界観もキャラも全然違うので、作風が本当に幅広いなと。しかも先生、お若いんですよ。もう才能怖っ!って思います(笑)」と、その非凡さを称えた。

アフレコを回想

アフレコでは松坂と津田、染谷と内山が一緒だったそう。アニメ好きでもある松坂は、「津田さんが声を入れている姿を間近で見られるのはめちゃくちゃラッキーだなと。『うわあ、こうやるんだ!』『ええーすげえ!』とか内心思いながら、勉強させていただくみたいな感じでした」と楽しかった時間を回想する。内山は染谷のアフレコについて、「表現に迷いがないのですごいなと。僕はアフレコって全然失敗していいものだと思っちゃってて、探って探って『これかなあ?』という感じでやってるんですが、染谷さんはポンって最初から答えを出す感じでやっていらして、『やっぱりちゃんとしてる……!』と思いました」と褒め、染谷を照れさせた。

胸が熱くなることは?

イベントでは作品にちなみ“胸が熱くなること”をフリップで回答するコーナーも。内山は「ヨーロッパサッカー開幕」、染谷は「プール」と、陸上アニメなのに申し訳ないと言いながら違うスポーツを挙げる。松坂の番では最近夏祭りでハマったという、スポーツでもない「金魚すくい」にまで飛躍するが、津田はこの作品にも感じる「純度の高さ」と回答し、なんとか軌道修正。岩井澤監督は、そうそうたる面々とともに舞台挨拶に立つ「今」と真摯に答えた。

最後に挨拶

最後に染谷は「スポーツをする方でも、スポーツをされない方でも、本当に誰が見ても絶対に胸に響いてくる言葉と音と描写が待ってます。ぜひ劇場のスクリーンとスピーカーで体感して、感動を持ち帰っていただけたら幸いです」と挨拶。松坂は「作中のセリフにもあるんですが、『速ければ全部解決する』という。もう本当にシンプルだけどディープな世界に人生を懸けた登場人物たちの感情の動きや美しさが胸を打ちます。それを臨場感とともに受け取っていただけたら幸いです」と呼びかけた。

劇場アニメ「ひゃくえむ。」

2025年9月19日(金)全国公開

スタッフ

原作:魚豊『ひゃくえむ。』(講談社「マガジンポケット」所載)
監督:岩井澤健治
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン・総作画監督:小嶋慶祐
美術監督:山口渓観薫
音楽:堤博明
プロデューサー:寺田悠輔、片山悠樹、武次茜
アニメーション制作:ロックンロール・マウンテン
製作:『ひゃくえむ。』製作委員会
配給:ポニーキャニオン/アスミック・エース

キャスト

松坂桃李、染谷将太、笠間淳、高橋李依、田中有紀、種崎敦美、悠木碧、内田雄馬、内山昂輝、津田健次郎

※種崎敦美の崎はたつさきが正式表記。

(c)⿂豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会

(コミックナタリー)
メールで送る

お得情報をGET!登録してね

▲ページTOPへ