オカルト体験→高校生の頃でした。
隣の県の山境にある相互一方通行しか出来ない1車線だけのトンネルがあり、そこは地元で有名なスポットでした。
当時、私は霊感というようなものが強くあり、付き合っていた彼氏も同じく霊感のある人でした。
友達とみんなでそこに行こうということになり、私は友達一人と彼とで、彼の運転する車に乗り込み向かいました。
トンネルの前には信号があり、そして、こちらに背を向けている沢山の地蔵が乱立していました。
トンネル前の信号は、こちらが赤の場合は向こうからの通行が出来る仕組みです。私たちが着いた時、青信号でした。
でも、私たちは一度赤になるまで待ちました。着いた時に青信号だと、連れて行かれるという迷信があったからです。
やがて再度青信号になり、私たちは車で向こう側へ。
嫌な空気が流れていましたが、何事もなく無事に渡りきりました。そして、もう一度戻りましたが、この時も何もなく、私は早く帰りたい一心でした。
が、この時、何も起こらない事に不満を持った友達が歩いて入ろうと言い出したのです。
渋々、3人でトンネルに歩いて入っていきました。中に入って暫く歩くと、ザワザワと複数の話し声のような音がトンネル全体に反響して頭に響いていました。
怖くて怖くて堪りません。彼も同じように声が聞こえている様でした。しかし、友達は全く何も聞こえないと呑気な顔。
真ん中程までたどり着いた時でした。
突然、ザワザワした声がピタリと止んだのです。
え?と思った瞬間。
“キャーッ”という女の人の悲鳴が響き渡ったのです。
私と彼はその瞬間、車の方へ駆け出しました。友達だけは、何?何で?と全く分かっていない様子。
とにかく私と彼は一刻も早くこの場から逃れたくて車に乗り込み、帰途に着きました。
帰りの車の中でのことです。
後ろに乗っていた友達が急に気持ち悪いと言い出し、ストンと眠ってしまいました。
その時でした。助手席に座っていた私の右肘を何かがグッと掴む感触がありました。
怖くて声も出ず、ただひたすら耐えていました。
すると、彼がルームミラーを一瞬見て、
「ごめん、言っていいかな…。後ろに女の人乗ってる。」と言ったのです。
まさに私の真後ろに。
そこからどうやって帰ったのかあまり覚えていません。肘を掴まれた感触もいつ消えたのかも分かりません。
翌日、朝起きてリビングにいた母に、あんたどうしたの?それ。と右肘を指して言われました。
ふと自分の腕を確認すると、しっかりと指の痕が付いていたのです。
すぐに知り合いの霊媒師さんへお祓いをして貰いました。
その時に判明したのですが、私は前世に巫女のような仕事をしていたとのこと。今は意識せず、だけど霊の言葉が聞け、感情移入しやすいために、惹き付けやすく、取り込まれやすいのだそうです。
今回は、山に集まった霊の一人が、私に伝えたいことがあったようで付いてきたとのことでした。
遊びで幽霊スポットなどに行くと、私は連れて行かれやすい体質だそうで、それ以降、私は怖い場所には絶対に近寄らないようにしています。
心霊スポット…