私が小学生だった頃の話です。
その頃、自宅の玄関からすぐの居間に兄弟3人と祖母の4人で毎晩寝ていました。父母は2階、祖父は仏壇のある部屋で・・・
ある夜、何かの物音で目が覚めました。玄関から台所へ向かう廊下から『コッコッ』と・・・
裸足で歩く音ではなく、靴で歩くような・・・
不思議なのは音のする間隔と方向、不定期にしかも玄関近くで音が聞こえたかと思うと台所から聞こえてきたり、私は怖くて布団を被りただ耐えていました。
10分ほどで、鍵のかかっている玄関から外に出て行きました。
翌朝、家族に話してもそんな音は聞こえなかったと言うばかり・・・
しかし、それから毎晩のように真夜中の訪問者が来るようになってしまいました。
ある晩、いつものように廊下を歩く音・・・しばらくして『ケッケッケッケッケッケッ』と今まで聞いたことの無いおぞましい笑い声を発したのです。
そしてそいつは、とうとう私達の寝ている居間へ戸を開けることなく入って来たのです。
掛け布団の上を歩く気配、私の寝ている布団へ近づいてきます。布団を被っている私の顔にも確かな重量を感じました。
そして再び廊下へ・・・その時、奥の部屋から祖父が出てきて『何だ????』と様子を見に来たのですが、何も見えないらしく再び部屋へ戻って行きました。
またしばらくして、廊下を歩く音が始まったのですが・・・玄関のところに置いてあった空の牛乳瓶を蹴飛ばしたのか、カシャーン!ゴロゴロ!と音がしたかと思うと急ぐように外へ出て行きました。
次の日から、そいつは来なくなったのですが、あの最後に聞いた笑い声だけは今でも忘れられないです。
真夜中の訪問者…