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ナニかが…
私が大学二年の時、当時付き合っていた彼氏から「宅飲みしよう」と誘われました。
メンバーは私と彼氏、そして友人カップル二人。場所は相手の男性が住む学生寮でした。
その寮は前々から「幽霊が出る」と噂があったのですが、私や友人のT子は特に気にもせず「ただの冗談だ」と心霊話で盛り上がる男性陣を馬鹿にしてもいたくらいでした。
そして飲み会当日。
四人で楽しく飲み、そろそろ寝ようと消灯した時でした。
「なんか…変…」
T子が突然そう呟いたのです。
飲み過ぎて気分でも悪くなったのかと電気を点けたのですが、友人はブルブルと震えながら「どうしよう…どうしよう…」と繰り返すのです。
何を聞いてもそれしか言わないT子の様子に男性陣が「女同士の方が話しやすいかも知れないから」と言い出し、部屋には私と彼女の二人だけが残されてしまいました。
「どうしたの?」
「……」
「T子?」
しばらく黙っていた彼女は突然弾かれたように部屋中をあちこちと見回しました。
「怖い…」
震えながら呟く表情はいつもの活発な彼女とは全く別人のように見えました。
「ごめんなさい…ごめんなさいぃ…」
ウロウロと彷徨っていた彼女の視線が部屋の奥に縫いとめられた瞬間、私の背筋に言いようのない感覚が走りました。
「何か」が「居る」…。
その時の私はそれだけを理解しました。
私はほとんど反射的にT子の腕を掴むと、引きずるように玄関へと向かいました。
私の本能が「逃げなければ」と告げていたのだと思います。
そして玄関を開け、外へ出た瞬間。
「ぅ…」
T子が突然気を失ったのです。
支える事など出来なかった身体は思い切り床に叩きつけられましたが、彼女が目を開く事はありませんでした。

「大丈夫?…何があったの?」
数分後に目を覚ました彼女に問い掛けると、T子は不思議そうな顔でこう言いました。
「あれ?飲み会は?」
彼女の記憶は友人の家で飲む前からスッポリと抜け落ちていたのです。

そのすぐ後に友人が寮から引っ越した為、二度とあの部屋へ行く事はありませんでした。
彼女が何に怯え、そしてあそこに「何が」居たのか…。

それは数年経った今でも分からないままです。

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