かなりしょぼい体験で申し訳ないのですが。
親が中古住宅を購入して引っ越した実家では、1人で居る時に床の間のある部屋の襖を閉めておくと必ず足音がしていました。
私は心霊っぽい現象にちょっと興奮して家族に伝えたものの、皆気付いていたけどどうでもいいらしく「そうだね。」で話終了、そんなの放っておけという感じのかなりドライな反応でした。
しかし何をしているのか気になったので聞き耳立てて調べてみた所、部屋の真ん中にある大きなテーブルの周りをかなりゆっくりとした摺り足で延々ぐるぐる歩いて回っているだけの様なのです。
襖を中が覗けるくらい開けると止まる、他の部屋や廊下には決して行かないし、話しかけてみても梨の礫、夢枕に立つ事もない。
きっとこの部屋と独りが好きなのだろうと思って私も放置する事にしました。
数年振りに実家に帰ったら、床の間の部屋は常時開け放しになっていて、1人になった時に閉めてみたけれど足音はもうしませんでした。
足音…