ピーター・ドラッカーが「企業に不可欠な機能はたった2つ。マーケティングとイノベーションだ」と述べたことはよく知られているが、ドラッカー自身がマーケティングに関する著作や系統だった論文を残さなかったため、その具体的な考え方を理解する人は少ない。本書はドラッカーの教え子だったビル・コーエンが膨大な数の論文や寄稿、講義記録をつぶさに調べ上げ、マーケティングに対するドラッカーの見解を体系的にまとめた1冊だ。
コーエンはマーケティングに関するドラッカーの言葉を体系化しただけでなく、現代的な意味をより明瞭にするため、企業事例をふんだんに盛り込んで、読者に分かりやすく、面白く解説している。