この国には、巨大な時空間の歪みが存在している。
それは、サラリーマンと妻のあいだに横たわる、暗くて深い「時空の溝」に由来する。
この国で、多くの夫と妻はたとえ「生涯」を共にしても、「生活」を共にしてはいないのである。――
家庭で孤立する中高年、生涯未婚者増、年間約3万人の孤独死、産みたくても産めない「社会的不妊」……
「普通の幸せ」は、今なぜこれほどハードルが高いのか?
気鋭の社会学者が「時空間の歪み」をキーワードに、現代の男女の抱える問題を読み解く。
※以下、内容より抜粋
●「愛情ビジネス」に弱い中高年男性たち
●正統な男性性のあり方「覇権的男性性」が男性をも苦しめる
●職場・家庭で女性に期待される「感情労働」と“プロ彼女”
●生涯未婚率、孤独死リスクは圧倒的に男性が高い
●「暇な主婦」は幻想である
●ウーマノミクスと日本女性超人化計画
●日本の母は育児の手間が多く、責任も重い……