今よりも多い仕事の量を、これまでの10倍のスピードでこなせるようになる。こんなことをいうと、多くの方は「そんなはずはない」「絶対ムリだよ」ということでしょう。
しかし、その不可能を可能にする方法があるとしたら……。
仕事のスピードアップを考えたとき、まず欠かせないのは「時間の質」だ。じつは、あなたにとって、「質の高い」、「生産性の高い」時間がある。夕方になって、疲労がたまってきて頭もポーッとし始めたときに、いい仕事ができるだろうか。出社して仕事の下準備を整えて、「さあやるぞ!」と始めたときの仕事と、“質”が違うはずだ。あなたの能力の発揮度合いが高い時間帯を「プライムタイム」と呼ぶ。このプライムタイムに、「重要な仕事」や「やるべき仕事」を集中してこなせると、結果として仕事の大幅なスピードアップが図れる。もともと起床後2~3時間からがプライムタイムになるといわれ、例えば、6時に起床したら、9時ぐらいからプライムタイムに入っていく。ただし、プライムタイムは、その人の生活習慣によって左右されることも踏まえなければならない。続いて、以下の質問を考えてみてほしい。
・毎日スケジュールを立てて仕事をしていますか?
・ToDoリストは使っていますか?
・「スキマ時間」に何をするか決めていますか?
・1週間の仕事に優先順位はつけていますか?
・80%の完成度で終えていい仕事に、必要以上に時間をかけていませんか?
・自分の「プライムタイム」をはっきりつかんでいますか?
・小さな仕事にも締め切りを設けていますか?
もしも、これらの質問の回答に、1つでも「ノー」があれば、要注意。
実は、あなたは、「仕事量が多すぎる」のでも何でもない。仕事の「進め方」や「段取り」が悪いだけで、十分に仕事のスピードアップは可能だ。まずは本書を読んで、今の方法が改善できないか考えてみよう。
それは、ただ単純に「作業スピードを上げるだけ」が、仕事のスピードアップの、メインのやり方ではない。もっとムリをせず、短時間で仕事を完了させてしまう方法がある。
それには、ツールとして「手帳」を用いる。本書で学べるのはスケジュールの立て方だけではない。ただのタイムマネジメントではなくて、そこには目的意識、問題意識、全体展望など大前提としておさえるポイントがいくつかある。
そして、ただ頭で考えるのではなくて、「視覚化する」ことが欠かせない。
ぜひ本書を読み、手帳を用いて仕事を10倍スピードアップできるやり方を身に付けてほしい。