人口約400人の高知県大川村が、村議会に代わって一般の住民で議論・意思決定する「町村総会」の設置を研究している。もともと地方自治法に定められた制度だが、少子高齢化・地方の過疎化が進んで現実味を帯びてきた。課題も多い。議員のなり手さえいないのに、山の中に点在する集落から人が集まって来るのか。行政をチェックする能力があるのか。一方で、地方議員のなり手がいない原因も浮き彫りになっている。少額の報酬では専業は難しいが、議員になるような人は名誉職の感覚で多くの役職に就いていて、兼職兼業規制に引っかかりやすい。大川村から現状をルポする。