この本が刊行されてから25年経った今、「いじめ」は更に加速・深刻化し、残虐非道さを増している。
この著者と同じ境遇にいた人たちが、苦境を乗り越えて、真っ当な人生を歩んでいると思ったら大まちがいだ。
大概は当時に食らった苦痛を引き
ずって、まともに社会に馴染むことすらできなくなっている。
しかも、どこに居ても「自己責任」とて嘲笑われ、さらに貶められるようになる。
かくて、道義・倫理観は失われ、「ブラック企業」が増大したり、「営業」という名の「詐欺」「外道」がのさばったり、「偽装」「改竄」が横行したり、教育現場が「いじめ」を加担したりなど、社会の腐敗に歯止めがかからなくなる。
「引きこもり」「ニート」「格差」「少子化」「孤独死」などが増大しているのも、すべて「いじめ」に起因する。
「人権」「自由」「平等」「寛容」「正義」といった概念が信じられなくなった。まさに「いじめ」は民主主義破綻の象徴だ。
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