貴族と平民との身分格差や、1819年当時英国で実際にあったピータールー事件などを題材にしていて、あらすじからは想像できないほど社会派です。
私はそういうお話は割と好きなので、楽しめました。ただ、身分格差のお話は、特に日本人にとっては貴族と
いう特権階級への理解がないだけに、読んでいて気持ちのいいものではありませんでした。ロマンスという味付けがあったからこそ、楽しく読めたのだと思います。
序盤のヒロインは、特権階級意識が強すぎて、全く好きになれませんでしたが、柔軟な思考の持ち主で、周囲をみて自分の考えを変えていくところが良かったと思います。
このお話はシリーズ物で、次作は、ヒロインとの婚約を反故にした公爵のようですが、どうも身分差のロマンスを成就させるようです。醜聞を理由にヒロインを振ったのに、この展開は全く好きになれません。未邦訳ですが、読む気になれません。
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