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史上最大の海の戦いは悲劇のクライマックスへ。前人未踏の太平洋戦史トリロジー、遂に完結――。第一部、第二部に続き、5年の執筆期間を費やして描き切られた、太平洋戦争最後の1年間。あまりに巨大かつ濃密なドラマが、かつてなかった戦史の掉尾を飾る。太平洋戦争はその最終盤においては、初期よりもはるかに大規模に、そしてはるかに政治的になっていた。真珠湾、ミッドウェイ、ガダルカナルといったそれぞれの海戦戦記だけでは決してわからない、終戦に向かう巨大なうねりを可視化するには、本書が描き出す無数の人々の群像劇が必要不可欠だった。それを象徴するエピソードが、本書上巻冒頭で描かれる、1944年7月のホノルル戦略会議である。この会議は、これまでの歴史書や伝記ではなおざりにされてきた。しかし著者は新資料に基づいてこの会議の内実を余すところなく描写する。フィリピン解放を主張する陸軍・マッカーサー、台湾攻撃を支持する海軍・キング。そして前例のない4期目をめざす大統領選出馬を表明したばかりのローズヴェルト。海軍と陸軍の縄張り争い、国内政治の綱引き、アジアの新勢力図をにらんだ国際政治――日本をどうやって降伏させるかは、単なる軍事的な問題を超えて、微妙な思惑が交錯する政治イシューになっていた。ともあれ、多くの人々の運命を飲み込む決断は下された。そして動き出した奔流のなかで、ニミッツ提督はミンダナオ島を迂回してレイテを攻撃するという劇的な大転換を決意。それに対し、超戦艦武蔵と大和を擁する栗田提督は、レイテ侵攻に全力で対抗する動きを見せる。太平洋戦争最後の艦隊決戦の幕が上がろうとしていた――。
9784163915210
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