１９７２年５月１５日。戦後アメリカに統治されていた沖縄が日本に返還された。その日から５０年が過ぎた。だが、占領下を身ひとつで生き抜いた女たちのことがこれまで語られることはなかった。これはNHK人気朝ドラ『ちむどんどん』では描けなかった、戦後沖縄の「コザ」の売春地帯の真実だ。
もくじ
・プロローグ
１章 コザ暴動
・本土復帰決定――残された不穏な空気
・伏線
・もうひとつの正義
２章 センターデブ
・島の言葉を話す女
・異邦人の哀しみ
・カモは「山帰り」
・「おかしい女」ではなかった
３章 當眞初子
・帰国した父と残った母
・「“アメリカー”の子どもを宿すなんて！」
・ハーフっていいね、と言われるけれど
・憎しみも、愛も
４章 アケミ
・モトシンカカランヌー
・白人街と黒人街
・赤Ａ、黒Ａ、青Ａ
・「ほーしみやーちゅーやー？」
５章 ケイ
・「特飲街」での出会い
・過去を捨て、海を渡る
・混じり合った血
６章 キワコ
・ハブをあそこに入れちまった
・流しの踊り子
・巨万の富
７章 男ども
・インカチ太郎
・喜納昌吉と「ハイサイおじさん」
・エピローグ
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◎プロフィール
安藤海南男（あんどう・かなお）
1978年、大阪府生まれ。夕刊紙などを経て、大手新聞社で事件記者として活躍。退社後も警察組織の裏側を精力的に取材するとともに、自らのルーツである沖縄についての取材もフィールドワークにしている。共著に『ルポ 禁断の日本地図～封印された昭和・平成「裏面史」の辺境を歩く』（宝島社）。
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