○●------名著復刊-------●○
日本人は裁判嫌い? 日本人は権利意識が低い? 従来の考え方に疑問を呈し、歴史的観点から社会や制度に目を向けることで、日本人が元々有していた権利意識の高さと、それが萎縮していく過程をつぶさに――機能論的に――繙く。復刊にあたり、本書の理解をさらに深める2つの論攷を新たに収録。
【主要目次】
第1章 法観念比較の予備的考察
1.法圏分類基準としての法観念/2.西洋と極東における法観念の相違
第2章 西洋と極東の意味
1.文化共同体としての「西洋」/2.極東の意味
第3章 西洋法における「法の支配」と「権利のための闘争」
1.「西洋法」の概念/2.神聖なる法/3.イギリスにおける王権と法/4.フランスにおける「法の優越」/5.ドイツの「法治国」思想/6.「法の支配」の展開と権利のための闘争
第4章 極東における徳治と法治
1.「極東法」および天と皇帝/2.中国の法伝統/3.日本人における法意識の形成
第5章 日本的法観念再検討のために
1.総括的考察/2.補遺的考察
補論1 日本法の普遍性と特殊性
補論2 極東の法観念に関する誤解