「氷の侯爵」こと第二師団長ジェラルドに嫁いで二ヶ月。
かつて「稀代の悪女」と誤解されていたエステルは、今では
愛し愛されながら研究を続ける充実した日々を送っていた。
推し研究者(夫)との魔法陣談義、騎士団詰所での魔法陣巡り!
魅惑の美女とジェラルドの関係を誤解しつつも
語れる相手が増えて幸せいっぱいのエステルだったが、
そんな日常はある日突然崩れ去る。
ドラゴンの討伐に出たジェラルドが消息不明となったのだ。
「生きている可能性は低い」、そう告げられてなお諦めない
エステルに、第三王子ラファエルは唯一の手掛かりを示した。
恐怖と不安を胸に、エステルは協力者ラウレンスと共に
隠された迷宮へ挑む。全ては、最愛の夫を見つけ出すために。