◆絶対にもめないように早めの対策を!
親が亡くなってから、遺族の間で
遺産相続や配分に関するトラブルが
発生するケースは少なくありません。
たとえ遺産が少なく相続税がかからなくても、
何らかのもめごとは起こります。
高齢化社会が進むなか
70代以上の親を持つケースが多いでしょう。
高齢の親を持つ60~70代の人もいるかもしれません。
相続に関するトラブルは、
遺言書があればいいというものでもありません。
たとえば特定の人に多く分け与えるような内容の遺言の場合。
いくら「遺言書が優先される」といっても
納得できない遺族が必ず出てきます。
遺言書の問題だけではありません。
「そもそも相続税は誰にいくらぐらいかかるのか?」
「遺産がいくらぐらいあれば税金がかかるのか?」
「生前贈与などの方法はどうすればいいのか?」
「誰がいくら相続するか、もめそう……」
・・・相続・贈与にまつわる悩みはつきません。
◆相続税の問題も深刻です。
遺族が生活に不自由していなければ
金銭トラブルも少ないでしょうが、この景気です。
ここに親の介護問題が絡めば
相続税は絶対ムダにはできないのです。
親が高齢になり判断力も衰えてからでは
的確な相談もできません。
遺族も高齢化します。
だから、まだ親が元気なうちに
対策を立てておくべきなのです。
「まだ親も60代で元気だから、今から相続の話をするのは……」
「そもそも、うちにはそんな財産はない」
「私は結婚して家を出ているから相続は関係ない」
そんなふうに考えている人は少なくないでしょう。
実際に、親も子も元気だと
相続の話など持ちかけづらいものです。
しかし、いざとなってからでは遅いのです。
なるべく早いうちに
生前贈与も含めた財産分割の話をしていくべき
というのが今の時代の常識となりつつあります。
本書はそのためのノウハウをあますところなく解説しました。
遺族がいがみ合うのは哀しいもの。
大いに参考にしてください。
◆本書の構成
プロローグ 相続・贈与に見て見ぬふりをしていると……
第1章 まず知っておきたい「相続」のしくみ
第2章 相続税はどんな税金か知っておこう
第3章 相続に活かしたい「贈与」のしくみ
第4章 相続財産の「財産評価」をしてみよう
第5章 相続税はこうして計算する
第6章 税金を安くする相続税対策の立て方