婚約者であるリザベルに憑依する形で13年前にタイムリープした王太子のフィルマは、彼女の悲痛な幼少期を知ることとなった。
ぽつりと零したリザベルの願いを叶えるため、一緒に平民街へと外出するフィルマ。そこで見た本当の彼女の姿に、より一層想いと決意を強くする。
改めて臨んだ調査の中で、少しずつ明らかになっていく真実。潜入したネーガルー公爵邸で見つけた証拠とからくりから点と点が繋がった時、フィルマはリザベルを悲劇のどん底に陥れた者の正体とその理由に触れることになる。
彼女を苦しめた者に断罪を与えるため、そしてリザベルの自由を取り戻すため、フィルマは嘘と罪に塗れた卒業パーティ会場へと足を踏み出した。
これは、ひょんなことから婚約者の過去を知った青年が、彼女の自由のため、すべてを白日の下に晒すまでの物語。
書き下ろしでは、2人のその後の一幕を収録。フィルマが教えてくれた宝物の正体とは――?
『婚約解消したら、彼女の過去にタイムリープしてしまったみたいなんだが。(2)【分冊版】6』には『第5章 幸せを望む人』(後半)~『書き下ろし フィルマの宝物』を収録