「高偏差値エリート」はなぜ転落したのか?
高学歴、高偏差値なのに……
使えない・空気を読めない・ミスを連発
するのはなぜなのか?
難関校に合格するも休みがちに、大学で周囲から孤立、職場ではまったく評価されない。
将来を約束されたエリートたちは、なぜ“転落”してしまったのか――。
精神科教授として発達障害の患者に長年向き合ってきた岩波明氏によると、ここ10年あまり、これまでとは違うタイプの患者が目立って増えてきたという。
高学歴で知的レベルが高く、有名校や一流企業に所属している。
ところが些細なことがきっかけとなって、それまでの「人生経路」からドロップアウトしてしまう。
彼らに共通しているのは、発達障害を抱えているということ。
20世紀末から社会の「管理化」「デジタル化」が強力に進行し、規格からはずれた個人が簡単にあぶり出されるようになったのだ。
数々の症例に接してきた精神科医である著者が、高学歴発達障害の人々の現状を浮き彫りにし、いかにして回復して社会復帰するか、“再生”に至るまでの道のりを提示する。