絶対──誰にも、渡さない。
義妹を未来の王妃にするため侯爵家に引き取られた侍女・エブリン。美しい義妹に仕えることが誇りだった。
そして彼女がいよいよ王妃となるその瞬間──エブリンはここが童話『白雪姫』の世界であること、そして王妃となった義妹が継子の王女を虐げ破滅する未来を悟る。
こんな悲劇は回避しなければと画策するエブリンだったが、見る者を惑わす『魔の鏡』に生気を奪われ──
「今ここで君を抱けば、どれほど私に愛されているかわかるだろう」
侯爵家嫡男で社交界を魅了する美貌の義兄・アレクセイにかき抱かれ、幾度も愛を注がれる。関係に思い悩みながらも、激しく求められるエブリンは彼の歪んだ執愛に堕ちていき――?