我が家はいつでも可愛い妹を中心に回っていた。両親はいつも妹を優先し、妹はなぜか私のものばかりを欲しがった。大好きだった人形や誕生日のプレゼント、そして今度は私の婚約者。幼い頃からの婚約者アレン様を妹が寝取り、彼の子を身ごもった。妹は私に婚約者を譲るよう迫り、両親たちも了承した。ただ彼らは知らない。アレン様が自身の領地運営を全て私に任せていたことを。その領地は破綻寸前であることも。そう、彼の資産も性格も、全てにおいて不良債権だったのだ。今更いらないと言われても、モラハラ男なんてお断り! 婚約解消した後は自由自適に暮らすつもりだったのに、なぜか幼馴染の冷徹宰相に婚約を申し込まれて……!? ※電子版は単行本をもとに編集しています