雪山に捨てられた少女・朱那を救ったのは鬼と人の血を引く若き陰陽師、皇子・瑠王だった。
鬼の里で医術を学んだ朱那は、都で病に伏す姫の身代わりを頼まれる。
しかし驚くべきことに、その姫は朱那に瓜二つ。これは呪いか、それとも陰謀か──。
姫のふりをして屋敷に潜り込んだ朱那は、薬草オタクで動物好きな野性児ぶりを隠しきれず、
周囲は「姫さまがご乱心!?」と騒然となる。
だがその並外れた知識と行動力で、病の謎や屋敷に渦巻く不穏な気配を次々と解き明かしていく。
東宮からの求愛にも惑わされず、朱那の心はずっと瑠王のもので…。