仙台市内の住宅が、突然、陥没した。そこはかつて採掘されていた亜炭の坑道跡だったらしい。
当初は事故との判断だったが、住宅に暮らしていたのはふたりなのに、遺体が3体見つかったことから、殺人事件になった。周辺への聞き取りで、爆薬の臭いがしたこともわかった。
捜査に当たることになった宮城県警捜査課の呉竹緑は、陥没した住宅が伊達政宗に仕えていた武士の屋敷だと知る。歴史の因縁を感じ取った呉竹緑は、旧知の宮之原警部に応援を依頼するが、第二の殺人が起きてしまう。宮之原警部は歴史の街で、絡み合った複雑な思惑をどのようにほぐし、事件解決するのか――。