田舎の祠に住む、ちょっぴりドジな熟女狸のお玉。
長年片想いしてきた心優しき青年・蓮に想いを伝えるため、彼女は一世一代の決意をする。それは、妖の術で完璧な美女「玉緒」に化け、彼を魅了すること。
しかし、恋に浮かれた彼女の術は大失敗!
自慢の耳とふさふさの尻尾は残ったまま、おまけに衣服を再現し忘れ、生まれたままの裸の姿で蓮の家の前に立ってしまう。
パニックのあまり「な、なんでもしますからっ!どうか見なかったことに……!」と口走ってしまった玉緒。
それに対し、誠実なはずの蓮から返ってきたのは、戸惑いと欲望に濡れた声で告げられた、あまりにも正直すぎる一言だった。
「じゃあ……エッチ、したい」
断ればもっと恥ずかしいことになると思い込んだ玉緒は、「しょ、しょうがないわね……」と頷いてしまい――。
※ジャスミン書房エピソードは1話完結の短編官能レーベル。通勤時間や眠る前に読める“濃密で短い官能”をお届けします。