「私があなたの婚約者を寝取ったのよ」
双子の妹の誕生日――自分の存在価値を最も否定される日、メリッサは妹が愛する婚約者のオスカーと身体の関係を持った。大嫌いな妹を傷つけたい、その一心だった。
綺麗で、完璧で、誰からも愛される妹。それに比べて――
膨らみきった劣等感と憎悪に塗れた、ただのあてつけ。
けれど、責任を取ると申し出たオスカーとの結婚が決まる。
「あなたなんて何とも思っていなかった」と最低な事実で突き放しても、彼は頑なにメリッサを愛する姿勢を崩さない。
「今まで誰も与えなかった感情を、俺がきみに与えたい」
快楽を刻まれ、盲目的な愛を注がれ、凍りついたメリッサの心に変化が訪れるが……