これ、だれが殺ったことにする?
芸術村存続のために練り上げた殺人のストーリーは、
成立間近で、思わぬ事態に――!?
芸術家の卵たちが巻き起こす、魅惑の冤罪ミステリー!
「仕方がない。犯人になってもらおう」
アーティストを支援する山あいの芸術村に、九人の芸術家の卵と一人の居候、そして四人のスタッフが暮らしていた。
ニックネームで呼び合うこの村で、ある日、スタッフのわたしは、発明家エジソンさんの死体を発見。殺したのは恋人で歌人の小町さんのようだが、彼女を犯人にしたくない村長さんは、わたしに、CGアーティストの写楽さんを「真」犯人にするよう指示する。
無茶苦茶な要求に戸惑うわたしだったが、いつしか冤罪作りに夢中になって……。