「ほんとうの愛って、なんだろう?」
――シェイクスピアが問いかける永遠のテーマに、親子で触れる特別な一冊。
世界中で愛され続ける不朽の名作『リア王』が、子どもから大人まで楽しめる、やさしい物語になりました。悲劇の王様がたどる運命を通して、私たちは本当に大切なものが何かを知ることになります。
はじめてのシェイクスピアに、最高の感動体験を
「シェイクスピアは、いつか読んでみたいけれど、なんだか難しそう…」そう感じていませんか?
本書は、そんな方々のために作られました。格調高い原作の魅力をそのままに、すべての文章を丁寧で分かりやすい言葉で紡いでいます。まるで美しい絵本をめくるように、ものがたりの世界に没頭することができるでしょう。
お子様にとっては、本物の文学に触れる素晴らしいきっかけとなり、大人にとっては、物語の奥深さを再発見する感動の体験となります。読み聞かせを通じて、親子の対話もごく自然に生まれるはずです。
王様が教えてくれる、言葉と心の真実
物語は、年老いたリア王が、三人の娘に「わしのことを、どれくらい愛しているか?」と尋ねるところから始まります。甘い言葉をささやく二人の姉と、正直な心で静かに答える末娘コーディリア。王様は、言葉の巧みさに惑わされ、取り返しのつかない過ちを犯してしまいます。
うわべだけの言葉と、行動で示す真心。本当の「大好き」は、どちらなのでしょうか。この物語は、子どもたちがこれから経験する人間関係やコミュニケーションについて考える、深い学びの機会を与えてくれます。
悲劇の中に輝く、ゆるぎない希望の光
『リア王』は、たしかに悲しい物語です。しかし、その深い闇の中だからこそ、ひときわ強く輝く光があります。それは、どんな逆境にあっても真心や忠誠心を失わなかった登場人物たちの姿です。父を許し、救おうとするコーディリア。追放されても王を守り続けたケント。裏切られても父を導いたエドガー。彼らの生き方は、子どもたちの心に、困難に立ち向かう勇気と、人を信じることの尊さを教えてくれるでしょう。
悲劇の先に見つけ出す、ゆるぎない希望と愛。一生忘れない読書体験を、ぜひ親子でお楽しみください。