古都・京都、夕暮れの祇園。平凡な大学生「僕」が運命的に出会ったのは、名門財閥に嫁いだ、気高くも孤独な夫人・橘麗華(34歳)。政略結婚で結ばれた夫との間に愛はなく、跡継ぎを成せないという絶望をその胸に秘めていた。
後日、豪奢な屋敷に招かれた僕に、彼女は氷のような表情のまま、狂おしい願いを告げる。
「――わたくしに、あなたの子種を、授けてはいただけないでしょうか?」
それは、貞淑な人妻がそのすべてを懸けた、ひと夏の禁断の契約。
貞操と理性を捨て、ただの「雌」へと堕ちていく、甘くも切ない愛の物語が、今、始まる。
処女のようにぎこちない初夜。初めて与えられた快感に、麗華の厳格な仮面はもろくも崩れ去った。逢瀬を重ねるたびに、彼女の中に眠っていた淫らな本能が目を覚ます。
最初は「お願い」と受け身だった彼女が、やがて「もっと奥まで突いて」「私を獣にして」と貪欲に腰を振るようになり、青年の前だけで見せる淫乱な女へと変貌していく。スパンキングに身を震わせ、四つん這いで種付けを懇願し、最後の夜には理性のすべてを脱ぎ捨てて、獣のように求め合う二人。
だが、禁断の夏は、あまりにも短かった――。