「……今から、これで君を貫く」
敵国王子の執愛は、塔の上の囚われ姫を甘く包み込む──
隣国との争いに敗れ、家族と国を失ったシュラール王国の第一王女リュシエンヌは、敵国ガルヴァーニ王国の塔に幽閉された。
かつて彼女は双子の王子、エヴァルドとクラウディオのどちらかを傷つけ──「絶対に許さない」激しい怒りの瞳と憎悪の声が今も胸に刻まれていた。
しかし同じ頃、慰めの贈り物をくれたのもまた彼らのどちらか。
見分けのつかぬ二人の間で翻弄されるリュシエンヌは、「純潔を奪い従わせた者に王位を譲る」と奪い合いの渦にも巻き込まれていくが……。
敵国の双子王子から快楽を刻まれ、執着にまみれた愛に絡めとられて……!?