「あなたの強みは何ですか?」
「何を目指していますか?」
こう訊かれて即答できる人は意外に少ない。
例えば、就活や社内のキャリア面談に向けて、「自分の強みは何か?」「自分はどうなりたいのか?」と自己分析をしてみても、“腹落ち”せず、納得感が得られないままモヤモヤだけが募っていく。
それはなぜか?
ほとんどの人が、自分という殻の中だけで考えるため、最後は堂々巡り。「あーでもない」「こーでもない」のマイナス思考に陥るばかりで、外にはみ出すことができないからだ。自分ひとりで、何を目指すのか、強みがどこにあるのかを考え、目標設定に取り組むことはとても難しいのだ。
自分がわからないから目指したいゴールも決まらない……そこで大きな力になるのが「他者からの視点」である。他者の客観的な目線を加えることで、思いもしなかった自分の強みに気づかされることは、実は少なくない。ゼミ、サークル、アルバイトなど、(押し付けでなく)周囲の推薦でいやいや何かを引き受けることになったはずなのに、始めてみたらおもしろく、「はまり役」だったことに気づいた経験はないだろうか。
本書は、日ごろこうしたモヤモヤを抱えながらすごしている人たちに、「他人」という視点から新しい自分を発見するひとつの考え方と、その実践にあたってのポイントを解説するもの。前提条件、きっかけづくり、問題の整理の仕方まで、「これならできそう」と思えるアプローチから基本を説き、応用編として著者が実践し数多くの成果を上げてきたワークショップ「タニモク」を紹介。誰でもできる新しい自分をみつける実践手法を解説する。
【目次】
はじめに みつけてもらおう、自分の活かし方。
第1章 自分の「強み」はどこにある?
1 「強み」は、発揮されてこそ価値がある
2 そもそも「キャリア」って何だろう?
3 ひとりではなぜ「強み」がみつからないのか?
第2章 あなたの強みを活かす5つのステップ
1 視野チェンジ
2 選択肢マジック
3 小さな行動
4 強みループ
5 ドミノアクション
第3章 タニモク――かくれた「強み」がみつかる
1 タニモクって何?
2 タニモク・ワークショップの進め方
3 タニモクをもっと楽しむポイント
4 行動してきた2人の体験から
5 自分の「強み」をみつけたら
おわりに 誰にだって、思いもよらない「強み」はある!