十八歳の誕生日の夜——
専属執事リースは、純潔の令嬢セシリアに「初めての口づけ」と「読むべきではない本」と「離さないと誓う言葉」を同時に与えた。幼い頃からずっと傍にいた彼は、優しい護り手ではなく、彼女だけを見つめ続けてきた狂愛の執着者だったと判明する。逃げ場など知らず、疑うことも知らずに育てられた“籠の中の令嬢”は、抗えないほど計算された触れ方と甘い支配に心と身体を崩されていく。
「——望まなくても、私はあなたを離しません」
主従の線を踏み越えたその夜から、純潔は契約のように奪われ、世界は静かに書き換えられていく。
これは【守護の顔をした男】に一生飼われる物語。