表題作のみ全6話+描き下ろしで合計207ページ。大学の同級生で恋人同士だった学×穂高のお話で、お話自体は学の弟・遊の目線で描かれています。初読み作家さんだったんですが、少し前の出版社さんの周年記念セールで全作品半額だった時に何かないかな〜と
漁っていて辿り着いた作品です。全体の評価は良いけれど表紙のアンニュイな感じにあまり惹かれなくて、まぁ半額だしいっかぁ〜くらいの軽い気持ちで読み始めたら、何コレめっちゃ良い!ベースは家庭の事情で別れざるを得なかった二人の再会純愛もので、しっとり切ない感じなんですが、登場人物のやり取りがテンポ良くて、良い意味で重さがなく、ほんわかしてキュンとしてギューンとできる作品でした。既述の通り、お話は第三者目線で進むので客観的に二人を見れるんですが、必要なところではちゃんと二人の回想シーンやモノローグも入っているので、二人の心情も程良く理解できました。大人の二人がとても一途で健気でなんですが、大人だからこそ一歩引いていて、遊のアシストで無事に一歩踏み出せてほんとに良かった。最初に河原で別れるシーンではすごい切なくなりましたが、最後二人が肩を組んで幸せそうに手を振る一コマでまたホロリ。とても上手くまとまっていたお話でした。絵柄は、なんか画素数が粗い感じの、線がガサガサした絵で、好みど真ん中というわけではないんですが、試し読みで絵がOKなら絶対買ってみて損はないと思います!
もっとみる▼