医療支援団体の活動に参加して現地に赴くほどに、ヒーローラフの心にポッカリと空いた穴は大きかったのかと 私の胸をギュウッと締め付けた。母親に置いていかれて、祖父には未来を潰されて、妹とは大きな溝が生まれ、これらが絶望でなくて何なのかと涙がこぼ
れた。ヒロインクララも根拠のない若さからの恐れ知らずの自信が招いた 恋の代償として授かったサマーとの暮らしは、楽なものではなかっただろうが 愛する我が子との暮らしの為に我武者羅に生きてきたことに敬服する。そんな2人が、過去と対峙し共闘する物語は、各々の辛さを特別な暗闇に置くわけではないが、それがかえって現実的にそして 恋へと生き方へと影響していくのには胸が高鳴った。エンディングでは、甘ったれた 誰からも愛されて当然と思い込んでいるバイロンが、サマーには振り返りもされずラフの下へと駆けていく作画によって 私の留飲は下がった。
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