話の楽しさは三部作中一番。インテリアデザイナーに鍵かぁ、といった驚きも、家政婦に清掃させることがあるような人間ならあり得るのだろう。
ただ、何でジャックのお母様は秘密を抱えて去ったままだった?、二人はなぜ音信不通になどキッパリはれた?、そ
れぞれかそれをゆきずりの恋とは違っていた認識だったのに!?、などなどと思うと HQのくせにそこに、非ハピエンを仕込んでるな、と複雑な気持ち。そこにこの話作りのほんの小さいわざとらしさを思わなくもない。
成就してたら次男編が成立してないから、それもまた必要悪(!)なのか。
時々いける横顔もあるものの、どうも英先生の描かれる男子は、私には横顔が好みではないものがよく出てくる。同じ部類の描きようでHQコミックス界にもう一人大御所クラスでいらっしゃって、凹凸欠乏感が共に私は苦手。
それでも、英先生の絵に手抜き感がなくて、植物の葉などの絵での場面転換のギャップ埋めとか無くて、眺めていて見ごたえがある。
狭い中で結果的に展開したストーリーだが、もう片方の三兄弟揃い踏みの最後に、また、同じ景色の繰り返しを見させるつもりなのかと、タジタジの気持ちに襲われそうに。
いや、でも本作が三作中最も星を高く付けたい作品と思った。
長男編次男編は、3点台後半のおまけ4つ星を繊細な絵の仕上がりで、いつつに調整とすれば、こちらは調整ナシで評価したい。
もっとみる▼