内向的な小説家、ウェイン。人との交流を避け、日々の退屈を紛らわすため、向かいに住む青年オスカー・ビックをこっそり観察していた。
だが彼の観察眼は、一つの恐ろしい結論にたどり着く――「あの男、もしかすると連続殺人鬼かもしれない」。
完璧な笑顔と優しさの裏に潜む冷たい素顔。
ウェインは妄想と現実の狭間で揺れながらも、目を離せなくなっていく。
そしてある日、久しぶりに外出したウェインは、ついにオスカーと対面する。
「あなたのファンです」と告げるオスカー。その瞬間から、二人の歪んだ関係が静かに動き始める。
疑惑と好奇心が交錯し、平穏だった日常は少しずつ揺らぐ。
オスカーの真意は、冷酷な殺人鬼か、それともただの優しい青年か――ウェインの心は、危険な魅力に引き寄せられていく。