物語は、1本筋でまとまっていて分かりやすいものだった。8年という別離期間が2人にとって適当な期間だったかはさておいても、熟考期間は必要だったろう。ヒロインアリッサは、愛しているからヒーローピエールの望みを叶えられない自分に絶望し去った。その
愛情は消えていなかったのに違う男性と結婚して現実逃避し、元夫に裏切られた思いはあっても利用した事実を認識していたのだから、絶望感はさらに大きかっただろうが、期間を経て再会したピエールと真実と2人で向き合い時を紡いでいった。お互い一途な愛情が私の胸を打つが、特別感の無い展開に冷めた目で読む私もいて内容以外に憤る思いもある。それでお約束に辿り着くのは見えていても、シルヴィアにキッチリ線引きするピエールの誠実さには安堵した。
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