この物語を読むのは苦痛が伴うので もう読み返したくはないのが正直なところだ。物語としては、HQの夢物語を感じさせる以上に現実的で その舞台の裏にある国家の安全にも絡んで 当たり前のことだが身に応える。「平凡で平穏な生活が出来るのも、命を懸け
て護る人がいるから」そういった役どころを担ってくれる人があっての事なのは重々承知でいるが その非情さを、無情さを まざまざと知らされて平気ではいられない。当たり前の生活を送ることが罪悪に思えて苦しくなる。ルース、そしてヒーローマイケル(エチエンヌ)。この2人の支えはヒロインアニーにとって心の支えだったのは分かるし、あまりにも出来すぎた物語に感涙しかない。が、マイケルの身体的欠損は、作画に見当たらない。今までならそれを不満に思い 不足とするところだが、この作品の場合、それをやられては表紙扉一つ開くことが出来ないだろう。これで良いのだと心からそう思う。アニーの人生の構築に向けての努力、そしてマイケルの見守りという忍耐には、この先どんな物語を読んでも叶うものなしというところで、他の作品の星の数が平均値を下回る事になったらば、それはこの物語のせいだ。2人の幸福は至高で、私には伝説級だ。
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