アメリカにも、女性が男性のように機会を得られなかった時代があった。読み物で知ってはいるが、こうしてハーレクインでも扱っているところをみると、大勢の女性読者の悔しさや共感を、たとえ恋愛メインの話中心にあっても、やはりたくさん涙を知っている書籍
なのだろうと想像する。
そして、戦争が若者の夢を無惨に砕いてしまうことも。
この時代にしては、相当先駆的であった生き方の女性を描いていて、親にも自分のやりたいことをキッパリと伝えるヒロインはかっこいい。
家族の種々の反応が、お兄さんを巡る考え方も含め、時代背景的にさもありなん、で、鮮やか。
行動力が素晴らしいし、こういう女性だから、素敵な男性に出会った機会をしっかり生かして、しかも自分を貫いていくのだろう、と、彼の包容力ももちろんだが、ヒロインと彼の理想的な関係が読み心地がよいのだ。
セットで読んだときに、個別にこの作品に対してレビューしておらず、この作品から感じ取った当時の社会的なこととかヒロインのキャラが、今も印象に残るため、名作セレクション(36)で再びさわりを読んだことをきっかけにここに、一言記しておくことにした。
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