……その夜、ひとつの影が街に舞い降りた。まだ幼さが残る少年の華奢な身体に少女のような可愛らしい顔の美少年。足取り軽く住宅街を歩く彼の姿は、どこか楽しげです。「（破壊される景色…一方的な殺戮…逃げ場無き地獄…。抵抗のスキも与えずに圧倒的絶望を与えてやる……支配してやるぞ…このゴミクズ人間どもめ…）」彼は、異世界からやって来た魔物、エリスコット15世。人間の世界を我が物にするべく単身やって来た「魔王」なのです。ひとりで人間を支配しようってワケですから魔王の実力も推して知るべしで人間なんぞゴミクズレベルなワケですが、かわいい見た目と裏腹に粗野でオラオラな言動からは腕力でのし上がってきた戦いのエリート素質がうかがえます。そんな魔王に狙われた人間たちに待ち受けるのは、深い絶望と確実なる死。幾多の絶滅危機には耐えられたが、今回ばかりは相手が悪い。人類の繁栄もここまでと、諦めるべき相手なのだ。そんなワケで、人間界を支配するべく行動を開始した魔王はなにやら深い悲しみと絶望のせいか負のオーラ立ち込める一人の男性を発見!!闇の属性同士下僕にピッタリ！という事で彼を勧誘する事になるのですが、この出会いが魔王の運命を大きく狂わせる事になる。ふたりのなかに、いったい何が起きたのか。人間界は魔王に支配されるのか。そして既に進行していた、魔王自身の「とある変化」とは…？
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