ヒーローの身を置いて居るファッション界の事も、ヒロインが身を置いて居る記者の業界も身に詰まるほどの何かを(策を)講ずる描写などに工夫が欲しい。少なくとも、LLデザイン社には、母親と同等以上のデザイナーを雇い入れなくてはいけない。そういう面白
みを土台にして頑張る2人の恋物語にすればもっと面白かったのではないかと印象を受けた。このままでは、それらの背景を押しのけて、〇〇らしいという状況だけを見せて、存在意義を見失う。彼は、経営者であって方向性は示せても門外漢であり、プロフェッショナルではないのだからダメダメな男にしか見えない。彼女は記者であり編集長でないのだから、彼の申し出を受けても思い通りにはならない可能性のほうが大きいのになぜ?としか映らない。恋の進展にはお互いの母親への想いが似ている事が発端となるようだが、傷の舐め合い?私にはそんな風に読めてときめかなかった。
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