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シーモアコミックス編集部が教えるマンガの描き方|ネームから仕上げまでの基本手順

編集部コラム
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「マンガを描いてみたいけど、何から始めればいいかわからない」

「自己流で描いているけど、本当にこれで合っているの?」

シーモアコミックス編集部が、実際の制作現場で重視しているポイントを交えながら、マンガ制作の基本的な流れを解説します。

マンガ制作の全体の流れ

1本のマンガが完成するまでには、いくつもの工程があります。アイデアが形になり、作品として読者に届くまでの流れを見ていきましょう。

【1】企画

どんな物語を、誰に届けるのかを決める工程です。
登場人物や舞台設定、テーマなど、 作品の“土台”となる部分をここで固めていきます。

【2】プロット

各話の流れを文章で整理する工程です。

「Aというキャラクターが、Bという出来事をきっかけに、Cという感情へ変化する」
 といったように、ストーリーの展開や感情の動きを言語化します。

シーモアコミックス編集部では「企画 → プロット → ネーム」という流れを基本として、物語の軸をしっかり固めてから作画に進めます。

【3】ネーム

コマ割り・セリフ・キャラクターの動きを、下書き形式で組み立てます。
マンガの設計図ともいえる重要な工程で、担当編集者とのやり取りが最も多くなるフェーズです。
ここでの完成度が、そのまま作品のクオリティに直結します。

【4】下書き

ネームをもとに、本番の絵を描き起こしていきます。
キャラクターの表情や体のバランス、背景の構図など、細部を確認しながら画面全体を整えていきます。

【5】ペン入れ

下書きをもとに、線を仕上げていく工程です。
線の強弱やタッチによって、キャラクターの感情やシーンの緊張感が大きく変わります。

【6】仕上げ

ベタ塗り・トーン作業・背景の仕上げ・ホワイト修正などを行います。
完成した原稿を担当編集者へ入稿し、校正やコンテンツチェックを経て配信されます。

ネームとセリフの作り方|ストーリーを形にするコツ

ネーム実例『花とろくでなし』(著:桜庭千嘉)

ネームは「マンガの設計図」とも言われる重要な工程です。シーモアコミックス編集部が重視するポイントをお伝えします。

(1)キャラクターの感情変化を軸に物語をつくる

物語づくりにおいて重要なのは、キャラクターの“感情の動き”を軸にすることです。

たとえば、不安だった主人公が一歩踏み出す勇気を持つ、 無関心だった人物が誰かを想うようになるというように 「1話の始まりと終わりで、主人公の感情が変化しているか」という点も大事です。

こうした感情の変化があることで、物語に“意味”と“余韻”が生まれます。

(2)キャラクターの個性は「行動」と「細部」で伝える

たとえば、「優しい性格」と説明するのではなく、困っている人に自然と手を差し伸べるといった“行動”として描くことで、読者にリアルに伝わります。

さらに、キャラクターの個性は日常のディテールにも表れます。

・どんな服を選ぶのか
・どんな部屋に住んでいるのか
・どんな持ち物を使っているのか

こうした細かな要素にまで一貫性を持たせることで、セリフがなくても人物像が伝わる、立体的なキャラクターが生まれます。

キャラクターの服装や家の内装に個性が出ている作品は、マンガ家の人間観察の鋭さを感じる部分でもあります。

(3)恋愛マンガは「リアリティ」が鍵

とくに恋愛マンガにおいて重要なのは、読者が「ありそう」と感じられるリアリティです。
シーモアコミックス編集部でも 「恋愛に対してリアリティを感じさせるかどうか」は重要な評価ポイントとしています。

デジタル・アナログそれぞれの描き方と道具

マンガ制作には、大きく分けてデジタル作画とアナログ作画の2つのスタイルがあります。
それぞれに特徴があり、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

(1)デジタル作画

デジタル作画

現在、多くのプロマンガ家が取り入れているのがデジタル作画です。

代表的なソフト

 ・CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)
 ・Adobe Fresco など

特徴

 ・修正がしやすく、やり直しもスムーズ
 ・トーンや効果線などの処理がスピーディー
 ・データのまま入稿できるため、郵送の手間が不要

効率よく制作を進めたい方や、作業時間を短縮したい方に適したスタイルです。

(2)アナログ作画

アナログ作画

紙とペンを使って描く、従来のスタイルです。手描きならではの味わいや表現の幅が魅力です。

必要な道具

 ・原稿用紙
 ・Gペン/丸ペン
 ・スクリーントーン
 ・修正液 など

完成した原稿はスキャンしてデータ化し、入稿するのが一般的です。

マンガ編集部が重視するポイント|「通るマンガ」の条件

通るマンガの条件

シーモアコミックス編集部が、作品を見るときに特に重視しているポイントをまとめます。

(1)キャラクターの魅力が「設定」ではなく「行動」に現れているか

マンガは「説明」ではなく、「描写」で伝えるメディアです。

そのため、キャラクターの魅力が設定だけで終わっていないか、 実際の行動として描かれているかが重要になります。

たとえば「優しい性格」と書かれているだけでは伝わりません。
困っている人に手を差し伸べる、相手を気遣う行動を描くことで、はじめて読者に“優しさ”が伝わります。

頭の中で完成しているキャラクターを、作品の中でしっかり“見せられているか”。
ここはネーム段階で特に厳しく見られるポイントです。

(2)1話の中でキャラクターの感情に変化があるか

1話の中で、キャラクターの感情や関係性に変化があるかどうか。これは物語の核となる重要な要素です。

「好きか分からない」→「好きだと気づく」
「迷っている」→「決意する」

こうした変化があることで、物語に意味と余韻が生まれます。

ただ日常を切り取るのではなく、そのエピソードを通じて何が変わるのかが問われます。

(3)細部の描写でキャラクターの個性が伝わるか

セリフに頼らず、絵の中のディテールで人物像を伝えられているかがポイントです。

たとえば、服装のテイストから性格を感じさせる、部屋の様子や持ち物から生活感を表現するといった工夫が評価されます。
枕元にスマートフォンや充電器が置かれているだけでも、その人物の生活や現代的なリアリティが伝わります。

こうした細部まで描き込めるかどうかは、人間観察力=マンガ家力として高く評価されます。

特に恋愛マンガでは 「この人、実在しそう」と感じられるリアリティが、共感を生む鍵になります。

(4)電子コミックならではの“強さ”があるか

シーモアコミックス編集部では、スマートフォンで読まれること、そしてWeb広告で届けられることを前提とした表現も重視されます。

■ 一瞬で伝わるインパクト
縮小されても感情が伝わる表情や構図になっているか。

■ 短く刺さるセリフと“引き”
長い説明ではなく、短い一言で感情が伝わるか。続きが気になる“引き”のあるシーンがあるか。

■ スマホ最適化された画面
文字の大きさやコマ割りなど、小さな画面でもストレスなく読める設計になっているか。

マンガを描くことに「正解」はありません。

ですが「キャラクターが動いている」「感情が変化している」という軸を持つだけで、作品の説得力は大きく変わります。

「うまく描けているかわからない」という段階でも、まず見せてもらうことが最初の一歩。
あなたの作品をお待ちしています。

※「CLIP STUDIO」は、株式会社セルシスの登録商標です。

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白紙の上でさようなら

『白紙の上でさようなら』

花とろくでなし

『花とろくでなし』

ゆかりくんはギャップがずるい

ゆかりくんはギャップがずるい

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