自分に自然体で生きるヒロインが良い。
8人兄弟とはなんとも頼もしそうで仲良さげで、結束有りそうで、ヒロインの一族はいい感じ。(父親のウザさに目をつぶれば。登場する兄弟は一部。昔のこと、戦死の兄弟も・・)
身分を隠していたヒロインの行動に
不信感を募らせ、なかなか素直になれない彼は、姪たちにいい叔父さん。少し怖いけれど。
相手の身分に関係なく、好きになってしまう感情は止められない。その、ひかれてしまってどうしようもない状況で、必死に自分を押し殺そうとする。駄目なのに、許されないのに、燃え上がる、そこ、もう少し我慢大会を見せつけても良かったのでは?
彼のお姉さまの現金なところがお話的に分かりやすくて、理想主義の弟と好対照。身分を隠していたヒロインの行動に不信感を募らせ、なかなかの役者で話を賑わしてくれる。
ヒロインの正体を知ったときなど、コミックならではの楽しさだ。
話は思わぬ進みかたで良かった。
私はハリーお兄様が好きだったので、リゼットとのシーンはもう少しあやを見せて欲しかった。
元婚約者による事件は、転回部作りのための強引さを何となく感じさせる。悪人との位置付けでストーリー前半から伏線を引いたようには扱われていたものの、求婚者のそこまでの悪党ぶりを、彼が気づいていて言葉を濁していた、周囲の人物のために口が軽くなかった、というより、盛り上げのために取っておいた、みたいな気がしてしまう。アクションドラマばりだが、いかにも取って付けたよう。
扉絵、黒板前のヒロインのバランスが頭でっかちで見辛い。
邦題、奇妙な、というよりも、不可解な、とか、謎の、不思議な、とか、他にもっと合う言葉がきっとあったように思う。
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