この作品は「姫君の輿入れ」で出てくる脇役が主人公。
学者肌で書物が大好き、それ以外に無頓着な20代半ばの男。
現代風に言えば、「書物オタク」の変人です
。
自分の出世とか、見てくれとかも気にしません。
屋敷の床が腐って穴
だらけでも修理せずに書を買うし、服は古くても破れてなければOK!!……ってアンタ。。風流さや教養がものをいう平安時代で生き残る気ないだろっって感じです
じゃあっっ、すっごい容姿端麗なのか〜?と思いきや、「(よく言って)十人並みの容姿」
。。
十人並みだけだったらまだ誤魔化せるか(?)って思えたけど、「いつも口が半開きで間抜けに見える」とか「牛蒡や人参」に例えられる受って、そうはいませんよねぇ…
でもホンワカ笑えるやり取りがあって、なんか楽しいんです
世間知らずだからこそ、なんの衒いもない素直で可愛い反応が、もう堪りません…。
相っっ当、大人の男としては大丈夫か!?って感じなんですが、そこがイイと言いますか…
そんな書物にしか関心がなかった変人が巻き起こす、恋のアレコレ。
そしてそれに振り回されまくる、女遊びにも飽いたという色男(笑)
いや〜、ニヤニヤします。
別にコメディじゃないんですけど、前作から比べたら格段にコミカルで肩の力を抜いて楽しめます。
続編出ないかな〜。
ラストに後日談の短編があるんですが、もっとやってくれていいのに〜っていうくらい面白かったです。
そんな恋人以外に聞いちゃダメでしょ…、って「変人」を窘めたくなりました…(笑)
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