ルー・リヴシィ、25歳。花やハーブを育てながら、
飼い犬とふたりきりで田園地帯の古いコテージに住んでいる。
隠居した老婦人のような暮らしと思われても、かまわない。
恋人も夫もいらない、男性は苦しみのもとになるだけだから。
彼らが女性に言い寄る裏には、いつも何か、別の理由があるのよ。
5年前、若すぎた結婚に大失敗してすべてを失ってから、
ルーは、もう決して男性に心を開くまい、と決めていた。
隣に越してきたばかりのニール・サクストンも同じ。
「きみの土地を売ってくれ」いきなり強引に迫ってきたかと思うと、
ほかにも欲しいものがあるかのような目で、ルーをじっと見つめたのだ。