筆者は法律の専門家ではないが、外国人の友人の代理人として経験した民事訴訟の顛末を描いている。前半は上記の体験記、後半はそれを踏まえた日本司法の問題提起となっている。
前半の訴訟体験は、とても面白く読んだ。後半の問題提起として印象的だったのは
、『金にならないけど面倒な案件を弁護士は引き受けたがらない上に、金銭的な問題からも弁護士に依頼できない被害者はどうすればよいのか?』という問題である。個人的には、弁護士が社会的な成功ポジションを築き上げている現実ではなかなか問題解決が難しいのではないかと思った。これから社会で副業がすすみ、本業の一方で、副業的な『法的知識もあり、職業人的技術をもち、社会的使命ももった弁護士』が現れることが、解決の一端かもしれない。私自身、そのような人間になれるように、精進を重ねていきたいと強く思った。
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