著者が終戦時、北京留学中に現地硯学教授より薫陶をうけた『科挙』の試験制度の詳細、及び「古事記」のルーツともいわれる『山海経』について解説した一冊。『山海経』とは、元々日本の語り部たちが様々の記録方法によって後世に伝えたもので、後に中国に渡り研究された古典として古事記と驚くほどの類似性をもっているという。本書でその比較検討がされた所以である。著者は、その他に「みちのく歴史再発見」「前九年の役と安倍一族」そして、あの珠玉の一冊「陸奥史略」(上下)の著者としてファンも多い。本書は、それら読者の要望に応えた待望の一冊である。