「人間失格」「斜陽」「ヴィヨンの妻」などの作品で知られ、戦前から戦後にかけて活躍した小説家、太宰治は、1948年6月13日、東京西部を流れる玉川上水で、妻とは別の女性と入水自殺した。日本文学史に残る事件を、朝日新聞はどう報じたのか。事件後の報道、時が経つにつれて増す評価、「天声人語」まで、新聞紙面に表れたさまざまな断片から、太宰治という「現象」を浮かび上がらせる電子書籍オリジナル企画です。※判読不明箇所は〓で表しました。住所のうち、番地は省きました。表記は適宜、読みやすさを重視して改めています。本文中には今日では不適当とされる表現が使われているところもありますが、歴史的資料であることなどに鑑み、原文のままとしています。