安曇野の地元に根づいた内科医院。長年、警察医を勤めた祖父の怪我と初めての休診を気にして、都内の大学病院に勤める孫娘が帰省する列車内で急患を診たことから殺人事件に巻き込まれていく。
「え?そんなに簡単に検視を頼まれるわけ?」と最初はストーリ
ー展開のご都合主義?にちょっと戸惑ったのですが、田舎の医院の穏やかで地元に根ざした日常の描写に惹かれるうちにストーリーに引き込まれていました。
好奇心が高くてと世話好きなヒロインが、気持ちよく人と関わるうちに事件が解決していく。正義感を振り回すことなく穏やかに関わり、人情味があって穏やかだけど納得の行く結末がある。
後書きを読んで、作者のお父様の医院と地元のつながりが設定の土台にあるのを知り、医院をとりまく人間関係や雰囲気の落ち着いたリアリティーが「そうだったの」とわかりました。
警察医の大先生とアシスタントの若先生の今後の活躍が楽しみです。長いシリーズになることを期待しています。家族の物語も楽しみです。いつかドラマ化されたらうれしいな。
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