このレビューはネタバレを含みます▼
長い年月手紙で自分で作り出してきた虚像に激しい嫉妬をして、ヒロインに無体を働いたヒーロー。
手紙を書いたのは自分なのに、それを兄だと思われたままにしてるのも、自分なのに、ヒロインが手紙をまだ持っていることに、嫉妬を押さえきれない可愛いヒーロー。
ヒロインを守りたいがために、真相を知らせずに、どうにか解決しようとするヒーローだが、そのことが、余計にヒロインを不安に陥れ、周りから利用されてしまうことや、振り回されてしまうことになっていて、ヒロインよくぞ耐えたなあと思う。さすがに、国を思い国を背負う覚悟で生きてきた王女なだけはある。何が真相なのか、何が起きているのかわからない中で、必死にヒーローへの誠実な対応や夫婦であろうとするヒロイン。それこそ周りも見えないなかで、懸命に、自分の見てきたヒーローの人格を信じようとするヒロイン。健気に頑張る姿はたまらなくて、早く誰か真相を教えてやれよと言いたくなる物語。最後の最後でやっと、全ての真相が明かされて、悪役親子は生涯幽閉に。王様も哀れな人で、実の息子に命を狙われ、愛してきた妾には、見殺しにされかけて、実の息子二人は入れ違いられて、どちらも、寂しい子供時代を生きることに。
ヒーローもヒロインに片思いをしてきて、思わぬ形でその思いが叶うも、手紙や兄弟の真相を言えない苦悩を抱え、それでも、必死にヒロインへの気持ちをアピールし、愛されたいと無言の求愛を繰り返す健気さ。一人の愛人の娘として生まれた女性が、自分も愛人として生きることになってしまったがゆえに起きた王家の愛憎劇。